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【差し金(さしがね)】について

 

皆様こんにちは。

品質管理部の髙山です。

 

 

本日は建築工事で良く使用する差し金(さしがね)という道具についてお話しいたします。

 

 

L型に曲がった定規で、この様な形の道具です。

 

 

 

 

なんと聖徳太子が日本に持ってきた!?

聖徳太子といえば、歴史の授業でも習う、10人の訴えを同時に聞き分けたと言われる有名な伝説で知られる偉人ですね。

指矩(差金ね)は中国で生まれたものらしく、日本に持ってきたと伝えられている聖徳太子は、建築の神様として崇拝されています。

 

 

使い方をさっそく

建築工事の中でも、大工さんが良く使う道具でして主に線を引いたり、寸法を測ったりする事ができるのですが、とても優れた道具で色々な使い方がありますのでご紹介いたします。

 

垂直線を引く

①さしがねを押さえ、線を引きたい目盛りのところに印をつけます。

 

 

 

②さしがねの一方を材料の側面にかけてあて、印の位置で線を引きます。

 

 

 

平行線を引く

上の作業と同じ要領で、位置をずらしてさしがねを押さえれば、連続して平行線を引くことができます。

 

 

 

等分割する

材料の幅を測らなくても等分割ができます。

6等分したい時は、6で割り切れる数に合わせて印をつければ6等分に出来ます。

 

 

 

深さを測る

木材のほぞ穴の深さを測るなど、加工した溝の深さやすき間などを測る時に便利です。

 

 

45度を出す

 

 

30度と60度を出す

 

 

 

丸目と角目

昔ながらの差し金は裏面にも目盛りが振ってあり、裏の目盛りには角目(かくめ)と丸目(まるめ)があり、計算尺のような使い方が出来ます。

 

 

 

  • 丸目で円周がわかる

丸目の目盛りは、その長さを3.142倍すると表の目盛りになるよう振ってあります。

表目は丸目の目盛りに円周率を掛けたものに等しいのです。

ですので、丸目で丸材の直径を読めばその丸材の円周の寸法が求められます。

 

 

 

  • 角目で丸材の直径を測れば、丸材からとれる角材(断面が正方形)の最大幅を求められる

丸太などの円状のものの直径に当てることで、円の中にとれる正方形の1辺の長さをひとめで割り出すことのできる目盛りです。
山で木を伐採して、丸太の断面の中心を通るように角目を当てることで、『この丸太を製材したらどのサイズの角材がとれるかな?』といった使い方です。

 

 

 

角目には、表目(普通の目盛り)の√2倍の大きさで目盛りが刻まれております。

 

つまり、①正方形の1辺を表目で測った数字②角目で対角を測った数字同じ値になるのです。

 

(上の写真は両方とも295厘)

差し金には、中学校で習う直角二等辺三角形の1:1:√2が使われているんですね。

 

 

 

いかがだったでしょうか?

奥が深い道具という事が伝われば嬉しいです。

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

 

 

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