浄化槽の仕組みと費用
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こんにちは、カクニシビルダー建築コンサルティング部の石川です。
今回は、浄化槽についてお話させて頂ければと思います。
1. 浄化槽の仕組みについて
便所が水洗になっている場合、使用後に流される汚水は、
①下水道に流される。
②コミュニティ・プラントに流される。
③浄化槽に流される
この3つのうちのどれかになります。
汚水は、それぞれのところで処理されて河川などに放流されています。
浄化槽は、微生物の働きなどを利用して汚水を浄化し、きれいな水にして放流するための施設であり、各家庭の敷地内に設けられている最も身近な汚水処理施設です。
水の汚れの原因となるものには、汚水中の固形物と水中に溶け込んでいる有機物質(溶解性物質)があります。
固形物は沈殿や浮上させることで分離したり、ろ材等でこしたりします。
溶解性物質は、微生物などの働きで除去します。
家庭に設置される合併処理浄化槽でよく用いられている『嫌気ろ床接触ばっ気方式』の浄化槽の仕組みは、以下のようになります。
①汚水は、嫌気ろ床槽に入り、固形物を取り除くとともに「ろ材」についた嫌気性微生物(酸素のないところで働く微生物)が溶解性物質を除去します。
②もう一つの嫌気ろ床槽を通り、同じ処理を繰り返してから、接触ばっ気槽に入ります。
③接触材の表面についた好気性微生物(酸素のあるところで働く微生物)がブロワーから送り込まれる空気の助けを借りて、溶解性物質を食べて除去しながら成長します。
④沈殿槽に送り込まれ、汚れの原因である溶解性物質を食べて成長した微生物のかたまりである汚泥を沈殿させます。
⑤最後に、きれいになった処理水を塩素剤で消毒してから放流します。
2. 浄化槽の設置や交換に関する注意点について
- 新規設置や変更は届け出が必要
- 浄化槽の設置には専門業者へ委託する必要がある
- 浄化槽の設置には補助金対象になることが多いので市区町村など確認する
3. 浄化槽の設置や管理の費用について
浄化槽の設置費用は、建物の大きさや人数設置数により異なります。
例えば、5人槽の場合は80万円~100万円程度、7人槽の場合は100万円~140万円程度が目安です。
また、浄化槽は定期的な保守点検や清掃が義務付けられており、点検は年に3回以上、清掃は年に1回以上実施する必要があります。
費用は業者によってさまざまですが、年に4万円~5万円程度かかるケースが一般的です。
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