瓦屋根について
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みなさま、こんにちは。
カクニシビルダー品質管理部の岡田です。
今回は、瓦屋根のお話をさせていただきます。
屋根瓦の種類
- 粘土瓦
粘土瓦は「陶器瓦」と陶器のようなガラスコーティングをしない「いぶし瓦」に分けられます。
屋根に使われる機会の多い陶器瓦は耐久性が高く、屋根材のなかでは最も長くつかえる屋根材として評価されています。
そして、粘土の産地ごとに瓦の特徴が異なることから、「三州瓦」や「淡路瓦」など、製造地域によっても呼び名が変わります。
陶器瓦
粘土を瓦の形にして、高温で焼き上げて作ったものです。
その中で、焼き上げる前に釉薬(ゆうやく、うわぐすり)をかけて、色を出すものが陶器瓦で、様々な色合いが出せ、変色もほとんどありません。
いぶし瓦
釉薬を使わずに、瓦の焼き上げの最後にいぶして、色を出すことから、いぶし瓦と呼ばれています。
いぶし瓦はネズミ色と銀色の中間のような色で、時間が経つと色ムラが出ますが、それが建物の“味”にもなります。
- セメント瓦
セメント瓦は現在では流通されていません。
既存住宅の屋根でしか見かけることがない屋根瓦もあります。
- 樹脂繊維セメント瓦
屋根材最大手メーカーであるケイミュー株式会社は、セメント瓦の改良版とも言える樹脂繊維セメント瓦(商品名:ルーガ)を開発しました。
ルーガは、見た目の美しさと軽量性から、徐々に人気が高まっている瓦屋根です。
- 軽量防災瓦
軽量防災瓦は従来の瓦よりも重さが少しだけ軽く、台風や地震に強い作りの瓦として宣伝されています。
最近の新築住宅で仕上げられている陶器瓦の大多数が軽量防災瓦です。
なかでも軽量防災瓦のF型(平瓦)は、和風住宅にも洋風住宅にも合うため人気です。
瓦屋根の耐久性

屋根瓦の形
- J型(和瓦)
J型(和型)は緩やかなカーブを描いた昔ながらの瓦で、古い家屋の屋根でよく見られる形です。
JAPANの頭文字を取って、J型と呼ばれています。

- F型(平瓦)
F型(平板型)は平らな板のような凹凸のない瓦で、和風住宅だけではなく、洋風住宅にも使われています。
Flatの頭文字を取ってF型になったという説と、フランス瓦を参考にしたのでF型になったという説があります。

- S型(スパニッシュ瓦)
S型(スパニッシュ型)はSpanishのSから名前がついた瓦で、スペイン瓦を日本の風土や住宅のデザインに合わせて改良したものです。
凹凸がある屋根で、洋風住宅に使われることが多いです。

- M型
M型はS型と比べて、瓦の凹凸が深い形をした洋風瓦です。
M型瓦は他の形に比べて軽量(軽量瓦)であることが多いです。

瓦の三大産地
瓦には、日本三大瓦と呼ばれる有名な産地があります。
- 三州瓦(愛知県)
全国シェアNo.1です。
- 石州瓦(島根県)
耐久性が高く、寒冷地でも沿岸部でも安心して使える瓦です。
- 淡路瓦(兵庫県)
いぶし瓦の大産地です。
葺き上がりが美しいのが特徴です。
瓦屋根のメリット
- 耐久性が高い
瓦屋根は粘土などの不燃材料でできているため、熱にも寒さにも強く、環境の変化に左右されない特徴があります。
- 断熱性が高い
素材そのものと、瓦と下地材の間に空気層を作る工法が使われていることで、断熱性が高いです。
- 遮音性が高い
瓦屋根の下に空気層が多くなることで、遮音性が高まります。
防音性にも優れているため、雨音が気になる人にもおすすめです。
いかがでしたでしょうか。
カクニシビルダーでは、専属の設計士やインテリアコーディネーターが、お好みのスタイルに合ったご提案をいたします。
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